2021年度 理事長所信

はじめに

私が泉青年会議所に入会したのは、2015年です。その前年の2014年当時、私は、仕事で独立して間もなく、どのように仕事の幅を広げたら良いのかと悩んでいた時期に青年会議所は繋がりを持てる団体だと声をかけていただきました。理事会に初めて参加した際に、同世代の青年の話の上手さや、地域のために意見をぶつけ合う熱い姿を目の当たりにし、驚きとともに、私も彼らのようになりたい、少しでも近づきたいと思い、入会を決意しました。

私は、人生の多くの時間をこの地域で過ごしてきましたが、地域の魅力について、この泉青年会議所での活動を通して新たに知ることが数多くありました。また、事業を通じて多くの子供たちと接する中で、子供たちの成長のためには、多くの機会を提供し、様々な経験をしていただくことが重要であると認識しました。

これまで活動をしてきた中で、様々悩みながら活動をしてきましたし、思うようにいかないこともたくさんありました。そんなときに、メンバーからもらったアドバイスや先輩方が見せてくれたJCに対する姿勢が、これまでの私を支えてくれました。これらの青年会議所活動を通して得た経験は、今では私の大きな財産となっています。

2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、日本全体が生活様式や働き方を変更することを余儀なくされました。我々の活動も例外ではなく、会議や事業においても人が集まって開催することが困難になり、これまでのやり方を変えざるを得ませんでした。そんな中でも、今置かれている状況を憂いて立ち止まってしまうのではなく、我々にできることはないのかと、知恵を出し合い前に進もうとするメンバーの姿を見て頼もしくもあり、JCとしての本来あるべき姿を見つめ直す1年となりました。

2021年度もどのような状況にあっても先を見据えた行動をするべく、私を成長させてくれた泉青年会議所に対して感謝の気持ちを持ちながら、理事長として、この地域のため、まちの未来を担う子供たちのため、そしてメンバー一人ひとりのために、全身全霊を込めて、1年間JC活動に邁進してまいります。

より大きなスケールを求めて

泉青年会議所は、先輩方のお力添えをいただきながら、2020年度まで8年連続の33%会員拡大を成し遂げました。これは、全国的に見ても偉業と言っても良い結果です。2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響により、33%会員拡大の達成が難しくなった状況の中でも、目標を達成することができました。それは、担当委員会を中心としたメンバー一人ひとりが会員拡大の意義をしっかりと理解しながら、理事長の掲げた目標を何としてでも達成するという気概の賜物に他なりません。

意識変革を遂げさせるための能動的な機会を提供するのがJCの使命です。そして、会員拡大こそが最大の意識変革の機会です。なぜなら、会員拡大は、JCを語り、はじめはJCのことを全く知らなかった方や、まちづくりに関心のない方の心を揺さぶり、我々の仲間になってもらう活動に他ならないからです。JCのことを知らない方にその魅力を伝え、その結果、入会の動機は何であれ、JCという組織に関わってみようという形で入会候補者の意識を変革させることが会員拡大の本質です。地域の未来を本気で考え、共に行動する仲間を発掘することが本当の会員拡大運動です。なぜ会員拡大が必要なのかをメンバー一人ひとりが理解しなければ会員拡大などできるはずがなく、JCを勧められた人にも何一つ伝わりません。

2021年度も、33%会員拡大を一丁目一番地の目標に掲げ、100名を超えるLOMへと成長するため、理事長として先頭に立ち、メンバー全員の力を結集させ、9年連続の偉業を必ずや達成いたします。

一人ひとりの成長が組織をさらに輝かせる

我々は日々、青年会議所の一員として、家庭、仕事を抱えながら、地域のため、そして自分自身の成長のために活動をしており、その活動は紛れもなく尊いものです。しかし、我々は、JAYCEEである前に、一家庭人、一青年経済人としての責任があることを決して忘れてはなりません。我々の活動は、家庭や会社の理解をいただかなくては、真に地域から支持されるものとはなり得ないでしょう。我々自身がこの学び舎で成長し、得たことをしっかりと家庭や会社に持ち帰ることで、我々の活動に対する理解を得られるのです。それでは、自己の成長とは何を指すのでしょうか。JCにおいて事業の構築ができるようになること。マネジメントを学ぶこと。人前で堂々と自分の考えを伝えられること。ビジネスで役立つ知識を身に付けること等、成長には様々あります。これら一つひとつのどれを欠いても、JAYCEEとして、一青年経済人として、この地域をより良いものへと導いていくことはできません。そうであるからこそ、我々は貪欲に学び続ける必要があります。我々個人の成長なくして、この組織が輝くことはあり得ません。我々自身が成長し、光り輝く存在となれた時に初めて組織が素晴らしいと周囲に認められるのです。

40歳までという限られた時間の中で活動する青年会議所においては、少しの時間も無駄にすることなく我々が成長を遂げられるよう、メンバーには学びの機会を多く提供する必要があります。JAYCEEとしての基本を備え、青年経済人としても成長を遂げることで、この地域に大きなインパクトを残せる人財へと成長してまいりましょう。

全メンバーの力を結集させるために

泉青年会議所は、我々の仲間を順調に増やすことに成功しておりますが、多くのメンバーが入会3年未満です。100名近くの組織になると、これまでの新入会員の育成、フォローを各委員会等に任せていた体制から、組織としてフォロー体制を構築する必要があります。JCでの活動歴が長いメンバーも、新入会員と触れ合うことで、改めて自分自身や組織のことを考え直すきっかけとなることが多くあります。新入会員は、青年会議所という場に、様々な想いを持って参加することを決意してくれました。自身をこれまで以上に成長させたい、仕事をしていただけでは得られない知識を得たい、この地域で仕事をしていく上で繋がりを得たいといったこと等、想いは様々ですが、青年会議所という場所は、それらの望み全てを満たしてくれる団体だと、私は確信しています。しかし、それらは入会しただけ、待っていただけで得ることは決してできません。青年会議所の活動に積極的に参加、取り組むことで自身を成長させ、真剣にJC活動を行う姿を周囲に認められて初めて信頼を得ることができるのです。

2021年度は、組織として新入会員をしっかりと受け止め、様々な機会を提供し、JC活動に取り組みやすい体制、共に地域を牽引していく泉青年会議所の一員であるという当事者意識を醸成する体制を作っていきます。

共に地域の未来を描く事業の展開

我々の活動エリアは、都市機能を兼ね備えながらも、七北田川や泉ヶ岳をはじめとする自然が共存する住み良い地域です。この地域の魅力を市民の方々に認識していただき、この地域のファンを増やせば、我々だけではない多くの方が自発的に地域を発信してくれるようになります。青年会議所の運動の本質は、市民の意識を変革することです。我々だけでは、決してこの地域を変えることはできません。我々がなすべきことは、地域により良い変化をもたらす波紋を起こし、その後の運動を我々に賛同いただく団体に移譲し、また新たな波紋となる運動を創り出し続けることです。地域を想う人や団体はたくさんいるはずです。地域の課題は市民自らの手で解決できるということを伝えることが我々青年会議所のすべきことなのです。2021年度は、地域の諸団体と手を取り合ってまちの未来を共に創る関係性をより強化する1年にしていきます。

青年会議所は、SDGsが掲げる「誰一人取り残さない社会の実現」の理念に共感し、その実現を目指して、全国各地でSDGs達成にむけた行動を起こしてきました。2021年度もSDGsをより一層推進する団体として、この地域を良くしていくこと、また、我々の団体だけではなく、より多くの団体を巻き込みながら、運動を共に進めていくことで、持続可能な未来を築いていくことが必要です。我々の地域に対する想い、これまで培ってきたノウハウを我々のもののみとするのではなく、この地域に住まう方々と共有し、共にこの地域の未来を創る礎を築いていきます。

子供たちの個性を育む事業の展開

我々は、これから地域の未来を担っていく子供たちの健全な育成のため、自分たちが住み暮らすこのまちに魅力を感じていただくため、これまでも様々な事業を展開してきました。

科学技術の進歩、それに伴う情報通信技術の急速な進展により、社会は劇的な変化を遂げています。今、我々が常識だと思っていることでも、数年後にはそうではなくなっていることも多く考えられるでしょう。人が担ってきた労働の多くをテクノロジーが代替することが予想されますが、そのような中でも、地域、社会の未来を担う子供たちは、自分の人生をたくましく生きていく必要があります。また、一人の親として、子供たちには好奇心を大切にし、自分の人生を前向きに歩んで欲しいと切に願っています。子供たちが、これからの社会で生き抜いていくためには、変化に対して柔軟に対応できる力、自分の頭で考え抜く力が求められます。様々挑戦をすること、その中で小さくても良いから成功体験を積み重ねていくことで、自分に自信を持つことができ、社会を生きる力が身に付いていきます。我々は責任世代として、子供たちに様々な体験を提供し続ける必要があります。この地域は、子供たちの感受性を育むのに適した豊かな自然を擁しております。今すぐには響かないこともあるかもしれません。様々な体験をする中で、辛いと思うことがあっても、将来、大人になってから振り返ったときに、かけがえのない経験になっていることもあるでしょう。我々自身が失敗を恐れることなく青年らしい背中を見せ、子供たちにとって何が健全な成長へと繋がるのか、子供たちの無限の可能性を信じ、自分の人生の主役を生きていけるよう、成長の機会を提供し続けます。

より効果的な会議の探求

我々の事業、運動の原点は、会議です。青年会議所という名の通り、これまで我々は徹底して会議の質を追求し、運営を行ってきました。事前準備に始まり、期限を厳守した議案の提出により、会議での侃々諤々とした意見の飛び交う場を設えることで、会議の質が上がります。また、我々は公益的な目的を持って活動する団体であることから、コンプライアンスの徹底された、社会的信用のある団体として活動していくことが求められます。

2020年度、新型コロナウイルス感染拡大の中、我々は、WEB会議というツールを手にすることができました。初めて取り組む中でも、様々な意見を出し、挑戦することでWEB会議の質も確実に上がってきています。一方で、対面会議の重要性を再認識できたことも事実です。緊張感を持ちながら、面と向かって、意見を交わすことで、質問する力や答弁する力が劇的に身に付いていくことも、青年会議所での成長の1つです。

我々が、より力強く運動を推進するために、時代の流れや外的要因の変化に強い柔軟かつ効果的な会議システムを常に模索し続け、質は決して落とすことなく、確実な会議、組織運営をし、我々の英知を結集して運動を展開できる土壌を築いていきます。

JCのスケールメリットを活かして

これまで泉青年会議所は、出向の機会を通して、個人が成長し、そしてその成長をLOMに持ち帰ることで組織の成長へと繋げてきました。また、日本青年会議所、東北地区協議会、宮城ブロック協議会は各種大会を通して、様々な学びの機会を我々に提供してくれています。2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響により、多くの大会はWEB配信という手法に切り替えての開催となりましたが、そんな中でも多くの学びを得るこができました。各種大会には単に参加するだけではなく、目的意識をしっかりと持って大会に参加することで、学びの量も変わります。学びを地域に還元するため、そして我々自身の成長へと繋げるため、外部への研修の機会ともいうべき各種大会に積極的に参加をしていきます。

我々には、日本全国、世界各地に志を同じくした仲間がいます。JCという共通言語で同志との絆を育むことができることは大変素晴らしいことです。このかけがえのない絆を大切にしながら、LOM外においても、同志と共に切磋琢磨し、友情を育み合いながら自己の成長へと繋げていきましょう。

2021年度は2016年度以来の宮城ブロック協議会会長を輩出する機会をいただきます。会長輩出LOMとして、宮城ブロック協議会を始めとする、日本青年会議所にコミットするとともに、これを我々自身の成長の機会と捉え、多くのメンバーで、宮城ブロック協議会、東北地区協議会を含む日本青年会議所に出向し、自身の成長に繋げ、泉青年会議所をより大きな組織へと成長させていきます。

戦略をもった広報活動

我々は、これまでも様々な広報手段に積極的に取り組んできましたが、2021年度もより一層広報の充実を図っていきます。単に前例を踏襲した形で機械的に広報をするのではなく、発信する側としてどのような形で広報をすれば我々の届けたい層に情報が伝わるのか、これまで我々の存在や我々の行っている事業を知らなかった方々に届けることができるのか、考え抜いて広報活動をしていく必要があります。

我々は、この地域が少しでも良くなるようにと、メンバー同士様々な意見を交わし、多くの時間をかけ事業を構築しておりますが、どんなに素晴らしい活動であっても、それが伝わらないことには他者を巻き込み、運動へと繋げていくことはできません。明るい豊かな社会の実現に向けて活動していくためには、我々の活動が広く地域に伝わり、その効果が波及していくよう発信しなければなりません。様々な情報が溢れている現在においては、「どうしたら届けたい対象へと情報を伝えられるか」を考えながら広報活動を行っていく必要があります。泉青年会議所やこの地域の魅力を伝えるための方法を考え抜き、それを試し、検証することで、より効果的な情報発信の方法を構築し、地域の内外から共感を得る広報手段を確立します。

結びに

40歳までの限られた時間の中で過ごす青年会議所において、一番の失敗は「挑戦しないこと」です。挑戦を続けていく中では、初めて取り組むことも多くあるでしょう。うまくいかないこともあるでしょう。時に、歯を食いしばりながら活動をしなければならない場面もあるでしょう。しかし、失敗を恐れず大いに挑戦しましょう。失敗の中から学ぶことが一つでもあれば、その学びを次に活かすことができれば、それはもう失敗ではありません。小さくてもかまいません。成功したという経験を積み上げていきましょう。

我々は一人ではありません。
 
我々には仲間がいます。これまで連綿と受け継がれた知恵があります。
周りの価値観に染まる必要はありません。
一生懸命自分の頭で考え抜きましょう。その先にはあなたの成長が待っています。
その成長は、家族のため、会社のため、地域のために必ず繋がります。
自分のためにJCを使い倒しましょう。
自分の成長した姿を想像しましょう。
笑顔溢れるこの地域を想像しましょう。
共に駆け抜けてまいりましょう。

一般社団法人泉青年会議所

2021年度理事長

佐藤 健二

sato kenji